1. 経営・組織論

「経営・組織論」における目標

企業活動,経営管理,経営組織の種類,特徴,手法を修得し,適用する。

経営環境の変化,課題を修得し,適用する。

IT の進展とそれに伴う社会の変化,IT 利活用の動向を修得し,適用する。

1.1. 企業活動

1.1.1. 企業活動と経営資源

企業は,経済的機能,営利活動,所有と経営の分離,市場での独立性などの多面的性質をもつ有機的な組織体であることを理解する。また,ヒト,モノ,カネ,情報に対する管理を理解する。

用語例

企業理念,人的資本経営,パーパス経営,CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任),企業文化(風土),グリーンIT,カーボンフットプリント

1.1.2. 企業形態

企業形態の分類と特徴,準則主義,有限責任性,会社機関の分化などの特徴を理解する。

用語例

持分会社,株式会社,株式公開(IPO)

1.1.3. 企業の特徴

所有と経営の分離,ゴーイングコンサーン(継続的事業体),企業目的の多様化など,企業の特徴を理解する。

用語例

コーポレートガバナンス,コーポレートガバナンス・コード,IR ( Investor Relations ),統合報告書,アニュアルレポート,CSR 報告書,BCP( Business Continuity Plan:事業継続計画),コーポレートアイデンティティ,コーポレートブランド

1.2. 経営管理

1.2.1. 経営管理とは

企業の目的を達成するために企業活動を円滑に行い,経営資源の最適配分,有効活用の仕組み作りと運用を行う経営管理の必要性,目的を理解する。また,経営管理には人的資源管理,品質管理,生産管理などが含まれること,マネジメントサイクルの考え方などを理解する。

用語例

経営目標,経営計画,事業計画,業績評価,PDCA,OODA ループ,財務・資産・人事・情報管理,TQM (Total Quality Management:総合的品質管理)

1.2.2. 経営管理の理論と展開

組織と意思決定に関する科学的アプローチの考え方,バーナード,サイモンらによる近代的経営管理論とシステム工学の関係,システム工学の特徴を理解する。

用語例

科学的管理法,経営過程論,協働システム,一般システム理論

1.2.3. ヒューマンリソースマネジメント

経営管理におけるヒューマンリソースマネジメント(人的資源管理)の重要性,OJT,目標管理,人材開発,裁量労働制など人的資源管理の手法と考え方を理解する。

用語例

エンプロイヤビリティ,年俸制,コンピテンシー,コーチング,メンタリング,ケーススタディ,e-ラーニング,リスキリング,アダプティブラーニング,ジョブローテーション,キャリア開発,選抜型人事,チームビルディング,CDP(Career Development Program:キャリアデベロップメントプログラム),アルムナイ採用,リテンション,タレントマネジメント,エンパワーメント,HPI(High Potential Individual),HR テック(HRTech),MBO(Management byObjectives and self-control:目標管理制度),ワークライフバランス,ワークエンゲージメント,EAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム),ワークシェアリング,テレワーク,DE & I(Diversity,Equity & Inclusion),ウェルビーイング(well-being)

1.2.4. 行動科学

リーダーシップ,コミュニケーション,ネゴシエーションなど企業組織における人間行動のあり方,テクニカルライティング,プレゼンテーションなどの伝えるためのモチベーション管理,コンフリクト管理の重要性,管理手法を理解する。

用語例

ロジカルシンキング,垂直思考,水平思考,仮説思考,グループダイナミクス,親和図,ブレーンストーミング,マズロの欲求段階説,動機づけ・衛生理論,XY理論,期待理論,内発的動機づけ,PM 理論,SL(Situational Leadership)理論,コンティンジェンシー理論,シェアードリーダーシップ,サーバントリーダーシップ

1.2.5. リスクマネジメント

企業価値を維持,向上させる上で障害となるリスクの分析,及び災害などが発生した場合にも必要な事業を継続するための計画策定の重要性を理解する。 [リスク分析手順の例] (ⅰ)リスクの想定,(ⅱ)想定したリスクの影響の分析,(ⅲ)重要な業務の選定,(ⅳ)重要な業務を継続させるための計画の立案,(ⅴ)実施可能な体制の整備,(ⅵ)継続して改善するために指針となる計画の策定

用語例

BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画),BCM(Business Continuity Management:事業継続マネジメント), JIS Q 22301(ISO 22301),事業影響度 分析(BIA),レジリエンス

1.3. 経営組織

経営者の職能, CEO ( Chief Executive Officer : 最高経営責任者), CIO ( ChiefInformation Officer:最高情報責任者)などの役職,代表的な組織構造の種類と特徴を理解する。

用語例

階層型組織(ピラミッド型組織),フラット型組織,職能別組織,ラインアンドスタッフ組織,機能別組織,事業部制組織,マトリックス組織,カンパニー制組織,DAO(Decentralized Autonomous Organization:分散型自立組織),プロジェクト組織,CEO(Chief Executive Officer:最高経営責任者),CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者),CDO(Chief Digital Officer:最高デジタル責任者),CISO(Chief Information Security Officer:最高情報セキュリティ責任者),CPO(Chief Privacy Officer:最高プライバシー責任者),CFO( Chief Financial Officer : 最高財務責任者), COO ( Chief Operating Officer:最高執行責任者),CoE(Center of Excellence)

1.4. 経営環境の変化

国際化,業際化,ワークライフバランスを考慮した勤務形態など現代企業の特徴と経営環境の変化,及び企業が取り組むべき課題を理解する。

用語例

企業環境の内部化,IR(Investor Relations),ディスクロージャー,アカウンタビリティ, レピュテーションリスク, 持株会社, グループ経営, SRI(Socially Responsible Investment:社会的責任投資),環境経営,サテライトオフィス,在宅勤務,SOHO(Small Office Home Office),企業市民

1.5. 社会におけるIT 利活用の動向

1.5.1. IT の進展とそれに伴う社会の変化

コンピュータの処理能力の向上,データの多様性,データ量の増加,データ分析の高度化,AI の進化といったIT の進化が促す社会の変化を理解する。

用語例

AI 言語モデルのスケーリング則

1.5.2. 社会の変化とIT 利活用の動向

企業活動及び社会生活におけるIT 利活用の動向を理解する。また,社会の変化によって生じている様々な社会課題(労働市場の需給や流動性の変化,人口動態,地球環境,エネルギー問題,教育格差など)を解決するためにIT の利活用が有用であることを理解する。

用語例

第4 次産業革命,Society5.0,超スマート社会,データ駆動型社会,デジタルガバナンス・コード2.0,アジャイル・ガバナンス,デジタルトランスフォーメーション(DX),コーポレートトランスフォーメーション(CX),グリーントランスフォーメーション(GX),GX リーグ基本構想,カーボンニュートラル,カーボントレーシング,国家戦略特別区域法(スーパーシティ法),スーパーシティ構想,データスペース,DFFT(Data Free Flow with Trust:信頼性のある自由なデータ流通)

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