「要件定義」における目標
- 要求分析と要件定義の目的,考え方,手順,代表的な手法を修得し,適用する。
- 情報システム戦略との整合性の検証を修得し,適用する。
2.1. 要求分析
2.1.1. 要求分析の手順
要求項目の洗い出し,分析,システム化ニーズの整理,前提条件や制約条件の整理,という手順を理解する。
ユーザーニーズ調査,現状分析,課題定義,要求仕様書,現状指向型アプローチ,目的指向型アプローチ,要求工学(Requirements Engineering)
2.1.2. 要求分析の手法
要求分析に用いられる代表的な手法やモデルの特徴を理解する。
アンケート,インタビュー(構造化,半構造化,非構造化),親和図,機能分析,構造分析,データフローモデル,ペトリネットモデル,E-R モデル,並列プロセスモデル,ゴール指向要求分析(KAOS 法,アイスター),BABOK(ビジネスアナリシス知識体系ガイド)
2.2. 要件定義
2.2.1. 要件定義の目的
要件定義の目的は,システムや業務全体の枠組み,システム化の範囲と機能を明らかにすることであることを理解する。
2.2.2. 要件の定義
要件定義で明確化する内容を理解する。
業務要件定義,業務処理手順,機能要件定義,非機能要件定義,性能要件,セキュリティ要件,周辺インタフェース要件,情報・データ要件,運用要件,移行要件,保守要件
2.2.3. 要件定義の手法
構造化分析手法,オブジェクト指向分析手法を理解する。
プロセス仕様,DFD,DD(Data Dictionary:データ辞書),決定表(デシジョンテーブル),デシジョンツリー,UML,DOA(Data Oriented Approach:データ中心アプローチ),コード・ヨードン技法,シュレア・メラー技法
2.2.4. 利害関係者要件の確認
定義された要件の実現可能性,妥当性,情報システム戦略との整合性などを検証し,利害関係者間で要件の合意と承認を得ることを理解する。
ステークホルダ,アカウンタビリティ,トレーサビリティ,要件変更のルール,ファシリテーション
2.3. 情報システム戦略との整合性の検証
要件定義に当たっては,情報システム戦略との整合性の検証が重要であることを理解する。