3. 情報に関する理論

「情報に関する理論」における目標

情報に関する理論における目標は、次の6つになっています。

  1. 情報理論,符号理論の考え方,仕組みを修得し,応用する。
  2. コードによる文字の表現を修得し,応用する。
  3. 述語論理,形式言語,オートマトンなど,情報に関する理論の考え方,仕組みを修得し,応用する。
  4. 正当性理論の考え方,仕組みを修得し,応用する。
  5. AI(人工知能)の考え方,仕組み,代表的なモデルを修得し,応用する。
  6. コンパイラ理論,プログラム言語論や意味論の考え方,仕組みを修得し,応用する。

それぞれの基礎を習得した上で、応用できるよう学習をすすめていきます。

3.1. 情報理論

情報量の概念,事象の生起確率と情報量との関係を理解する。

3.2. 符号理論

アナログとデジタルの特徴,量子化,標本化,A/D 変換などの符号化,符号化の目的,情報伝送における信頼性,効率性,安全性の向上などの効果を理解する。

用語例

通信路符号化,ハフマン符号,データ圧縮

3.3. 文字の表現

代表的な文字コードを理解する。

用語例

ASCII コード,EUC(Extended UNIX Code:拡張UNIX コード),JIS コード,シフトJIS コード,Unicode,UCS

3.4. 述語論理

述語論理の考え方,演繹推論と帰納推論の違いを理解する。

用語例

関係データベース

3.5. 形式言語

形式言語とは何か,言語の定義,演算,種類,文法を理解する。また,BNF,構文図式などの表記法,正規表現,文脈自由文法を理解する。

用語例

逆ポーランド表記法

3.6. オートマトン

有限オートマトンの概念,形式言語との関係,チューリング機械との関係,状態遷移表,状態遷移図を理解する。

用語例

プッシュダウンオートマトン

3.7. 正当性理論

プログラムの正当性理論とは何か,部分正当性,全正当性の基本的な考え方,仕組みを理解する。

用語例

停止問題

3.8. 計算量

計算量の理論の考え方を理解する。

用語例

時間計算量,領域計算量,オーダー記号,P(Polynomial)問題,NP(Nondeterministic Polynomial)問題,NP 完全問題

3.9. 人工知能(AI)

人工知能の基本的な考え方,仕組み,代表的なモデルを理解する。

用語例

知識工学,学習理論,機械学習(教師あり学習,教師なし学習,強化学習ほか),汎化,ニューラルネットワーク(CNN,RNN ほか),ディープラーニング(深層学習),エキスパートシステム,解析型問題,合成型問題,知識ベース,推論エンジン

3.10. コンパイラ理論

コンパイラの役割,コンパイルの過程,字句解析,構文解析,意味解析,コード生成,最適化の基本的な考え方,仕組みを理解する。

用語例

文脈自由文法,中間言語,目的プログラム,形式言語,オートマトン

3.11. プログラミング言語論・意味論

プログラム言語は,処理対象を表現するために構文と意味があること,各言語で構文と意味がどのように定義されるか,データ構造とアルゴリズムがどのように表現されるか,構造化と抽象化がどのように定義されるかなど,基本的な考え方,仕組みを理解する。

用語例

手続型言語,関数型言語,論理型言語,オブジェクト指向言語

3.12. 知識工学

3.13. 学習理論